商工中金の完全民営化
政府系金融機関の商工組合中央金庫(以降は商工中金と呼ぶ)が民営化されることが決まりました。その結果、中小企業への業務範囲が拡大、金融支援が多様化し、企業は資金繰りに対する選択肢を持つことができるようになります。
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現在、商工中金は、半官半民であり100%政府出資の日本政策金融公庫と比べて民間金融機関に近い性質を持ち、貸付業務だけでなく、預金業務、債券発行、国際為替、手形貸付など幅広くサービスを行っています。
多くの企業は、政府系金融機関と言えば日本政策金融公庫を利用していますが、ある程度の年商規模の中小企業は、商工中金との取引を始めると、資金調達の幅が広がります。具体的には、運転資金では借入が資本金に準ずる資本性劣後ローンの実施、複数の長期融資を借りていて、月の返済額が膨れて厳しい資金繰りとなっている会社には当座貸越等により対応、また設備資金については、期日一括弁済タイプの長期融資(手形貸付)で対応して資金繰り改善のサポートに力を入れています。
こうした取り組みはリスクが伴うため、民間金融機関は腰が重く、日本政策金融公庫は手形貸付や当座貸越に対応できませんので、まさに商工中金ならではのサポートだと言えます。また従来からの政策的な金融危機対応といった役割ももちろん担っています。
このような理由から、この機会に商工中金と資金調達への取り組み始めることをお勧め致します。